今回パキスタンでSVAが支援しているシンキャリの中心まではマンセラ郡から約20分、アボタバッド郡の中心から約1時間である。ただし、道が狭く、渋滞で車が連なると倍以上かかる。シンカリ町の中心から支援対象校までは、15分から1時間以上かかるところもあり、徒歩でないといけないところもある。
この辺りで宿泊できる施設はマンセラ郡の中心かアバタバッド郡の中心になる。今回の遠足の調整でパキスタンスタッフは10日間ほど現地に滞在することになったのだが、この間、ずっとアフガン難民でパクテイア州出身のイムランさんのお宅にお邪魔していたという。イムランさんは、SVAが支援を始めた際に、同じパシュトン人でないか、とそれだけで協力してくれた。自身が被災者で、SVAの支援対象地域以外に住んでいた彼は、まさに無償のボランティアとなった。イムランさんは難民というよりすでにこの地域にとけこんで暮らしてきた。しかし、正式な移住権はない。この辺りには、元難民が帰化して住み着いているケースが多々あるが出生証明やパキスタン国の身分証明証が無いため、支援物資を受け取れないでいる人も多い。イムランさんは、あまり目立たない地域で活動を始めたSVAに共感したという。
時に、夜中近く戻ってくるスタッフをイムランさんとその家族は温かく迎えてくれた。スタッフはイムランさんのおかげ安心して仕事ができた、という。
イムランさん以外にもこんな風に地域の人々の協力あって、支援活動ができたといえる。また、スタッフもすんなりそういった地域の人々に溶けこんでいけた、というのはスタッフの人柄も大きい。今までパキスタンどころからすぐ隣のNWFP州に何度も足を運んだにも関わらず、彼らに目を向けることがなくきた。今回、短期間ではあったが、パキスタンを知るきっかけにもなり勉強になった。また、パキスタンには様々な仏蹟、遺跡が残されており、その歴史の豊かには改めて驚かされた。
2006年4月4日
アフガニスタン事務所
山本英里