タイとミャンマー(ビルマ)の国境付近には、カレン語で書かれた絵本がほとんどせず、また、人々の伝統文化に対する関心の薄れや紛争による影響から、伝統文化の消失も危惧されています。そこで、ミャンマー難民事業事務所では、人々が伝統的な文化に再度価値を見出し、それが後世へと受け継いでいかれるよう、2001年からカレン族の民話や詩を収集し、カレン語とビルマ語による出版活動を始めました。今月、エルセラーン化粧品株式会社の1%クラブの皆様のご支援を得て、今年の民話絵本第1タイトル目「きつねの家族」が出版され、難民キャンプに届けられました。早速、メラ難民キャンプの図書館に足を運び、子ども達の反応をうかがってみました。
子ども達は、新しく配架された絵本を見て、とてもわくわくした様子。図書館員が読み始めると、みんな絵本の世界へと引き込まれていきました。お話が終わったところで、子ども達に感想を聞いてみると、民話なのですが、このお話を知っている子は誰もいませんでした。小学生5年のサーダー・エーちゃんは、「2匹のきつねが助け合いながら一緒に住んでいるところが好き」、小学生2年生のノー・ミー・ポーちゃんは、「理由は上手く説明できないけど、好き」との感想。子どもたちははっきりと描かれたイラストや知恵比べのようなきつねと動物のやりとりが気に入ったようでした。
ちなみに、この絵本は、高齢者活動の一環の中で、メラマルアンキャンプの高齢者プー・ラー・シュイさん(男性)から聞き取ったお話を元に作製し、イラストは同キャンプのプー・キ・キ(男性)さんが描いてくれました。
「きつねの家族」を通して、子ども達が民族の文化に親しみ、益々興味を掻き立てることを期待しています。そして、子ども達からも、民話を知らない大人へと語り継がれることもあるかもしれません。エルセラーン化粧品株式会社の1%クラブの皆様、ご支援を頂き誠にありがとうございました。(加藤)