今、タイにくると、街中黄色と水色の服であふれています。これは国王夫妻に敬意を表して、国民が身につけているためです。今年はプミポン国王陛下即位 60周年にあたり、慶祝行事が6月中旬に4日間ありました。その間、交通渋滞を防ぐためと、治安の理由から、この間は企業や学校に休むことが奨励されたほどの大行事でした。さて、タイ国民はこの時期どのような参加をしたのでしょうか。
まず去年の10月に、国王敬愛のしるしとしてオレンジ色のゴムバンドが販売されました。初回は限定販売だったのですが、今年に入って大量生産され、王様に直接お祝いの言葉を送れるはがきとセットで販売されていました。1個あたり100バーツという値段は一膳メシ5杯分にあたり、貧困層にとってはやや高めですが多くの人が購入して着けています。また王様の生まれた月曜日の色である黄色に、国王の紋章と敬愛の言葉を刺繍したシャツ、「私たちは王様を愛しています」とプリントしたシャツなどが次々と販売されていきました。慶祝行事のある6月に入って、政府から着用を推奨する発表があると、一気に購入する人が増え、一時は品切れ状態で売られているものは年初の値段の倍以上する400?500バーツになりました。各官庁や職場などでおそろいのシャツを作るところも増加したため、国民の9割以上、ひょっとしたらほぼ10割が黄色を身につけた時期でした。
事務所があるクロントイでも、近隣の施設やNGO などが合同でさまざまな慶祝活動がありました。麻薬常用から更正した青年108人(タイでもめでたい数字)が、仏門に入りました。儀式の流れはこうです。まずは剃髪して白い衣に着替えて身を清め、ナークと呼ばれるものになり参列した人々と行列をし、約2キロ離れたお寺まで行きます。翌朝に正式に出家をし、黄色の衣に着替えて僧侶となり一定期間、厳しい戒律に身をおき寺で修行の時を過ごしました。地区住民をあげて大掃除もしました。通り中をきれいにした後、寄付で購入した王様を讃える数百本の黄色い旗を飾り、通りを行く人も、通りも黄色で埋め尽くしました。
慶祝期間は過ぎましたが、毎週月曜日、王様の誕生曜日に当たる日には、国民は黄色を着て敬意を表しています。7月中旬あたりからは水色の服も目にするようになってきました。8月12日は王妃様のお誕生日、母の日(国母)の祝日なので、同じく誕生曜日の水色を身につけてお祝いする人が増えています。
タイ事務所国際部 江幡むつみ