スリン諸島はパンガー県クラブリー郡の西、約60Kmのところに位置し、ミャンマーとの国境までほんの数キロという近さです。海洋国立公園として指定されており、最も大きな島である北スリン島は面積19平方キロメートルでその南西には面積12平方キロメートルの南スリン島があります。これらの2つの島は、青々とした緑に覆われた常緑樹の森林で占められ、南東や東側の海岸付近はマングローブの林で覆われています。2年前、この島も大津波の影響を受けました。
幸い死者はでなかったものの、漁船や住居、学校が被害に遭いました。中学、高校はなく、小学校を卒業すると、海洋国立公園の仕事(アルバイト)を手伝ったり、漁業をして生計をたてます。基本的に自給自足の生活ですが、女性たちはミニチュアの船やかごなどの手工芸品を観光客に売り、現金収入を得ているようです。
スリン諸島
1月12日、SVA図書館スタッフ一行は、スリン諸島へ向かい、モーゲンとよばれる人々が住む人口約300人の村を訪れました。モーゲンは海のジプシーともいわれ、独自の言葉や文化を持っています。今回の訪問の目的は、子どもの日にあわせて子どもたちにプレゼントを渡すこと、そして島の小学校に図書室を設置することです。島には絵本が一冊もなく、先生たちからの要望もあり、使われていない建物を利用して、図書室を作ることになりました。
島の小学校には約50名の生徒、2名の教師がいます。
図書室の開館オープン前日。深夜まで図書登録、配架、室内のデコレーションの準備におわれるスタッフ。夜は電気がないので真っ暗!ろうそくの光で作業をします。静けさの中、スタッフの愉快な笑い声だけが島に響きます。
図書室オープン!
小学校のとなりにできた図書室。木製の書架と布製の絵本バックを壁にかければ、ほらりっぱな図書室になりました!子どもたちは初めて手にする絵本に興味深々。大人たちもタイ語が読めなくても、絵をおってページをめくります。今後は小学校の先生が図書室を管理してくれます。1月の2週目の土曜日はタイのこどもの日です。子どもはもちろん、お母さんやおじいちゃんまで総勢150人ほどが活動に参加してくれました。人形劇や絵本の読み聞かせ、楽しいゲームに子どもたちも大喜びでした。
アリサースタッフより
「ここ2年津波復興事業に関わっていますが、スリン島に行ったのは今回が初めてです。この島は、天候の関係で雨季は閉鎖されているし、また島へは国立公園のスタッフが同行しなければならず、なかなかいきづらい場所です。今回は島に3泊して、図書室を設置しました。村の人々は本を手にする機会がほとんどなく、初めて絵本を手にした子どもたちは興奮していました。準備は大変でしたが、村の人が喜んでくれたので、疲れも吹き飛びました。モーゲンの人々の暮らしを知り、同じタイにいても、私たちと別世界に生きている人々がいるということを感じさせられました。とても貴重な体験でした。また機会があれば、ぜひ子どもたちに会いに行きたいです。」
津波復興支援事業のスタッフ